開催報告③ | 東京サステナブルシーフード・シンポジウム 2018

開催報告③

11月1日に日経ESGとシーフードレガシー主催によりイイノホール で開催された「2018東京サステナブルシーフード・シンポジウム〜魚から考える日本の挑戦〜」。国内外から65名の登壇者と600名強の来場者が集まる中、3つのトークセッション、5つの基調講演、12のパネルディスカッションが繰り広げられ、大盛況のうちに幕を閉じることができました。ご登壇者の皆様、ご来場者の皆様、スポンサーの皆様、そして運営関係者の皆様、有難うございました!

今回のブログでは、今年からの新しい取り組みとして行われた2つのランチョンセッションについてお届けいたします。

ルームA:「サステナブル・シーフード・プラットフォームの発表」

ルームAではシーフードレガシーの松井大輔が、「サステナブル・シーフード・プラットフォーム」を発表しました。豊かな海とビジネスを未来に繋げるという目標のもと、水産関連企業が定期的に集まり海外の成功事例や、専門知識を収集し、それぞれの企業に合った解決策を策定していくといった設立の趣旨を説明しました。実際の活動として、定期的なメールマガジンの配信とワークショップを開催していくことを紹介し、ポイントとして以下の3つを挙げました。

1)会員制、会費制ではなく無料である。
2)国内外の業種を超えたネットワークを作れる。
3)企業間で情報交換ができる。

「2020年を目前に控え、世界から目を向けられている今、日本の次の一歩が水産業の未来を左右するとても重要な時期に来ています。そのような状況で、企業がビジネスに繋がる正しい判断と行動を起こすために、このサステナブル・シーフード・プラットフォームの設立しました。このプラットフォームでは、水産関連の全ての企業が無料で参加可能です。なかなか話せなかったステークホルダーとの対話や連携の場になると思います。企業としての取り組みができるような土台づくり、そこに必要な有益な情報を取り入れていただいて、それぞれの現状や風土に即した活動をしていけることが目的です。」

第一回目のワークショップの概要はこちら! >>> https://seafoodlegacy.com/3439/

参加をご希望の方は、
1) ご所属
2) ご出席者様全員のご氏名
3) ご連絡先 (代表者メールアドレスと電話番号)
をお書き添えいただき、sfl_seminar1@seafoodlegacy.comへご連絡ください。

ルームB:「日本市場におけるマグロの持続可能性」

ルームBでは小売企業を中心に水産物の持続可能な調達支援を行う国際NGO、Sustainable Fisheries Partnership (SFP)より、生鮮・冷凍マグロのサプライヤー向けのラウンドテーブルについての紹介が行われました。このラウンドテーブルはマグロ類のサプライヤーが集まり、持続可能なマグロ漁業の実現に向けてワークショップや意見交換を行う他、共同声明なども発表するなど、マグロに特化したビジネス中心のプラットフォームです。今回は日本初開催となるラウンドテーブルでSFPのグローバル・ツナ・ディレクターであるトム・ピケレル氏より、現在のマグロ漁場の管理について、マグロの持続可能性に関して漁業が直面する課題と解決策について、そして日本市場の重要性についてのお話いただきました。

ピケレル氏は国際的に取引されているマグロ類の20%以上が日本に輸出されている、とし、マグロ市場の持続可能性向上に向けて日本が大きな影響力を持つことをハイライトしました。

「世界のマグロ市場に変化を引き起こすためには日本のような主要バイヤー国の協力が必要不可欠です。商業的な購買力を持って漁業を大規模に改善する力を持っている、つまり日本は世界のマグロ市場に対して大きな影響力を行使することができるわけです。」

SFPでは3月にボストンで行われるシーフードエキスポに合わせて、生鮮・冷凍マグロに関するラウンドテーブルを開催します。詳細をご希望の方はinfo@seafoodlegacy.comまでご連絡ください。

1つのトピックを深堀するランチョンセッション。どちらも満席となり、ご好評をいただきました。次回は午後の分科会の様子をご紹介いたします。

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